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統計の話をしようじゃないか - ソフトウェア品質のための統計入門(No.13 相関と因果:散布図と相関係数の落とし穴)
はじめに # これまでの連載では、平均や割合といった代表値を通じて、「母集団の傾向を推定する」手法について解説してきました。 具体的には、標本平均から母平均を推定したり、割合の差を比較したりといった場面で、統計的推定や仮説検定を用いる方法を取り上げてきました。 しかし実務では、「ある要因が別の結果に影響を与えているのか?」という、よりダイナミックな関係性に注目したい場面も少なくありません...
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統計の話をしようじゃないか - ソフトウェア品質のための統計入門(No.12 仮説検定:有意差って本当に意味あるの?)
はじめに # これまでは、「母集団の傾向を推定する」ために、主に以下のような手法を見てきました。 標本から母平均や母割合を推定する 推定値のばらつきを示す「標準誤差(SE)」 統計的な不確かさを数値で表す「信頼区間(Confidence Interval)」 これらはすべて、母集団の特徴を「どれくらいの精度で言えるか?」という推定の話です。 これに対して、統計的に“YESかNOか”を判断するための道具が、今回扱う仮説検定です...
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統計の話をしようじゃないか - ソフトウェア品質のための統計入門(No.11 信頼区間と誤差:この結果、どこまで信じていい?)
はじめに # 「統計の話をしようじゃないか」第11回では、「信頼区間」や「標準誤差」といった推測統計の基本概念を、報告書や品質判断にどう応用できるかという実務視点で解説します。 ソフトウェア品質の現場でも、「結果をどれだけ信じてよいか?」という問いに対して、 信頼区間やZスコアによる不確かさの定量化がますます重要になっています。 確率論と統計的推測の違い:基礎を押さえておこう # 第8回目でも触れましたが、おさらいとしてもう一度書きます...
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統計の話をしようじゃないか - ソフトウェア品質のための統計入門(No.10 母集団と標本:中心極限定理、大数の法則)
はじめに # 「すべてを調べられたら完璧だが、現実にはそれは無理」 ――これは品質管理だけでなく、あらゆる調査や分析に共通する課題です。 「統計の話をしようじゃないか」第10回では、「母集団」と「標本」という推測統計の基本概念を紹介し、 推測統計の根幹を支える「中心極限定理」「大数の法則」について説明します。 また、そこから生まれる 「サンプリング誤差」や「バイアスの危険性」 について、実務的な視点から解説します...
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統計の話をしようじゃないか - ソフトウェア品質のための統計入門(No.9 正規分布とその周辺:3σルールの意味と限界)
はじめに # 品質管理における統計の代表的なキーワードに「±3σ(スリーシグマ)」があります。 これは 「正規分布」を前提 として、データのばらつきをどこまで許容するかを示すルールであり、異常検知や工程管理の現場で頻繁に登場します。 しかし「正規分布であれば...」という前提がそもそも怪しい場合も少なくありません。 「統計の話をしようじゃないか」第9回では、3σルールの意味とその限界、正規分布に近似できない現場データへの対応について解説していきます...
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「問題」と「課題」の違いから始めよう ― 新人プロジェクトマネージャー向け:はじめての課題管理ガイド
はじめに # 「なんとなくプロジェクトがうまく回っていないように思える…」 「トラブル発生、でも何から手をつければいいかわからない…」 「会議で“問題点は何でしょうか”って聞かれたけど、うまく言葉にできない…」 新人プロジェクトマネージャー(PM)の皆さん、こんな悩みを抱えていないでしょうか。 プロジェクトに問題はつきものです。 そんなとき、ベテランPMがよく言う「問題を課題に落とし込もう」という言葉。 しかし、「問題」と「課題」は何が違うのでしょうか...
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統計の話をしようじゃないか - ソフトウェア品質のための統計入門(No.8 確率の直感と計算:「偶然」の正体を知る)
はじめに # 「統計の話をしようじゃないか」第8回では、「確率」の直感的な捉え方と基本的な計算方法、そして品質管理の現場で役立つ確率分布について解説します。 「なぜそんなバグが?」 「たまたまテストで見つからなかっただけでは?」 ――そんな“偶然”の現象を、科学的に扱うためのツールが「確率」です...
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統計の話をしようじゃないか - ソフトウェア品質のための統計入門(No.7 PythonとExcelで描く統計グラフ入門)
はじめに # 「統計の話をしようじゃないか」第7回では、実務で使えるグラフの描き方を紹介します。 これまで紹介してきた「代表値」「ばらつき」「分布の形」などは、視覚的に示してこそ価値があるものです。 今回は、現場でもよく使われるPython(matplotlib/pandas)とExcelの2通りで、次のような統計グラフを実際に描いてみましょう...
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統計の話をしようじゃないか - ソフトウェア品質のための統計入門(No.6 実務に効くグラフの正しい使い分け)
はじめに # 「統計の話をしようじゃないか」第6回では、実務におけるグラフの使い分けをテーマに扱います。 データを相手に“伝える”場面では、グラフの使い方が極めて重要です。 どんなに分析が正しくても、グラフの選び方や描き方を誤ると、誤解や不信感を招くことにもなりかねません。 今回は、実務で頻出する以下の6つの基本グラフについて、使い分けのポイントを整理します...
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統計の話をしようじゃないか - ソフトウェア品質のための統計入門(No.5 形状を知る:歪度・尖度と分布のクセ)
はじめに # 「統計の話をしようじゃないか」第5回では、データの「形」に着目します。 これまでに代表値やばらつきを見てきましたが、分布の形状そのものに注目することで、データの本質がより明確になります。 今回は以下の2つの指標を中心に紹介します: 歪度(Skewness)… 分布の“非対称性” 尖度(Kurtosis)… 分布の“とがり具合”や“尾の重さ” 品質管理においても、「正規分布であること」を前提に統計的な管理や判断が行われる場面が多いため、非正規分布を見抜く力が求められます...
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