AWS Outposts の紹介
庄司です。
IoT でクラウドサービスを活用しようとするときの大きな関心事の1つにレイテンシーがあります。
ここで、光の速度に関連した定義をみてます。
1983年の国際度量衡委員会(CIPM)によって「1メートル=光が真空中を2億9979万2458分の1秒の間に進む距離」と定められています。この秒数は、同じく1983年に確定した光の速度「秒速29万9792.458キロメートル(=秒速2億9979万2458メートル)」から得られたものです。
地球の外周は約40,075km とされています。ここから有名な「光は1秒間に地球を7周半」が求められます。
実際の通信では、パケットが何度も往復することになるので、金融取引や自動運転などでは、この距離が影響する速度は大きな課題になります。
そこで、低レイテンシーが必要な要件では、近距離にあるコンピューティングリソースが必要になります。
このような近距離のコンピューティングはフォグコンピューティングやエッジコンピューティングといわれることもあります。
AWSが提供するエッジロケーションやリージョンでこのレイテンシーの要求を満たせない場合、オンプレミスの基地局やデータセンターにAWSのインフラストラクチャーとサービスを配置する、AWS Outpostsがあります。
Outposts はラックとサーバーの2種類で展開されています。このどちらも EC2 や ECS 等のコンテナ実行環境はもちろんのこと、AWS IoT Greengrass や機械学習の Amazon SageMaker Neo 等もサポートされています。
Outposts を利用する利点は、低レイテンシーだけではありません。Outposts はストレージサービスの EBS と S3 もサポートされているため、オンプレミス環境外にデータを保持することに懸念がある要件に対応できます。
高度に機密性の高いデータを扱うが、クラウドネイティブなサービスを利用したい場合、豊富な AWS エンジニアリソースを使ってアジリティの高い開発を進めたい場合などで有力な選択肢の1つになります。
参考
#- 2022年9月22日のプレスリリース「豆蔵、AWSセレクトティアサービスパートナーに認定され、クラウドに関するコンサルティングサービスの提供を強化」