アジャイル開発現場におけるTips:笑い声

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はじめに

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中佐藤です。アジャイル開発現場で見聞きしたTipsをちょっとずつ書いていきます。なお、このTips集は、XP解説の連載とは違って順序性はなく、どの回からでも読んでいただけます。また、私が思いついたものだけではなく、参加した現場で他の方が採用していたものが含まれます。

まずは「笑い声」です。これは私がチームを見る時に、まず目安にすることです。

どんな場面で使えるか

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スクラムマスターやアジャイルコーチとしてチームに参画するタイミングでは、チームそのものはある程度できあがっていることが多いです。その中で「新参者」はどうするかというと、チームの雰囲気を探ります。チームメンバーの関係性は良好か、いわゆる心理的安全性はあるか、こんな点を見るためのひとつの目安が「笑い声」です。

どのように使うか

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特に、スクラムイベントの場で一度も笑い声が出ない場合、チームが何かしらのコミュニケーションの問題を抱えていることが多いです。そういうチーム内に潜在している問題の発見のきっかけとなります。いや真面目にやっているから笑っていないだけでしょ、と思われるかもしれませんが、私の経験上、良好な関係のチームで特に長めの時間のイベントで笑い声が一度も起こらないことはありません。1か月も一緒に開発をしていれば、何かしらの開発の起伏を経験しているはずで、それがチーム内だけで通じる共通語になっているはずです。何も頻繁に大爆笑しろと言っているわけではなく、ちょっとした冗談で場がなごむ場面が一度もないとしたら、そんな経験をまったくしていない、少々心配な現場です。

特にリモートワークでの開発が当たり前になった昨今、「声」は非常に重要です。顔出ししろという意見もあるかもしれませんが、さまざまな理由で全員が常時顔出しも難しかったりします。そんな時に雰囲気を作るのは「声」なのです。

よい例

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あるチームの立ち上げ時にスクラムの研修を実施した時の話です。ちなみにコロナ禍前で対面研修でした。研修といってもスクラムの説明をしながら、実開発予定のプロダクトを題材にしました。

その会社にとって結構重要なプロダクトで、そのチームにとってもここまで大きなプロダクト開発は初経験。その責任感もあって、みんなかなりのプレッシャーを感じている状態。プロダクトオーナーも参加していて、話せば話すほど不確定要素が多いことが判明し、本当にこれやるの、本当にアジャイル開発でいいの、というところまで深刻な雰囲気になった研修でした。

それでも私が、あ、このチームうまくいきそうと感じたのは、そんな深刻な中でさえ何かのタイミングではみんながどっと笑うからです。そもそもネガティブな意見が表明できるということは、それだけの心理的安全性がある証左です。その日の終わりには、難しいこともたくさんあるけど何とか先に進んでいきましょうか、という雰囲気で研修を終えられました。
この数か月後、遅延もありつつ、プロダクトリリースにこぎつけました。

わるい例

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別のチームでのこと。日本国内で複数拠点に分かれたチームです。そのため、基本はリモートワークでした。プランニングに同席したのですが、あまりにも淡々と進むのです。

プロダクトバックログはあらかじめプロダクトオーナーが優先順位順に並べており、スクラムマスターがそれを上から読み上げ、プロダクトオーナーに「では説明をお願いします」と振り、一旦説明が終わったら「では開発メンバーのみなさんから質問はありますか」と振り、このやり取りが淡々と進んでいくのです。

人によっては、これを大変順調なプランニングととらえるかもしれません。が、まったく脇道にそれない、雑談が入らないチームが私にはとても気になりました。形式的に「ちゃんと」プランニングをやって、さっさとこの場を終わらせたい、そんな雰囲気を感じました。

もちろん、雑談ばかりでダラダラと時間をかけてよいわけではありません。しかし、プランニングはチームで今スプリントの計画をつくる、一種のモブワークの場です。それほど型通りに進むわけはなく、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、その過程でちょっとした冗談も混じるのが、ごく普通です。

みなさんのチームでは

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何も始終ずけずけと言い合いをしろとか、ゲラゲラ笑っていろと言っているわけではないのです。
でも、予定通りに進まなかった時に悩んだ顔を見せたり、難しいことを切り抜けた時にヤッターと喜び合えたり、こんな感情の起伏をみんなで一緒に経験してこそのチームです。

こういうチームの雰囲気が一番出やすいのが、スクラムイベントであり、目安を「笑い声」としてみました。
いかがでしょうか。みなさんのチームでは、メンバーがイベント中、開発中に感情を素直に表明できますか?

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