「もう残業しない!」マルチタスクの罠から抜け出し、最速で成果を出す方法
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はじめに
#「今日も残業か…」とため息をついていませんか?
多くの人が、複数のプロジェクトやタスクに追われ、マルチタスク状態から抜け出せずにいます。
「忙しいから仕方ない」と思いがちですが、実はそれが残業の原因かもしれません。
この記事では、マルチタスクの「罠」をゲーム形式で体験し、シングルタスクで「最速で成果を出す」ための具体的な方法を解説します。
「もう残業しない!」働き方を、一緒に実現しましょう。
マルチタスクとシングルタスク
#最初にマルチタスクとシングルタスクの説明を行います。
例えば、1人で業務をこなした場合に2日で完了するタスクが3つあるとします。
マルチタスクで業務を計画した場合
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上図のように同時並行で3つのタスクを進めていき、すべてのタスクを6日間で完了させることを目指します。
シングルタスクで業務を計画した場合
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上図のように2日間で1つのタスクを完了させ、逐次タスクを完了させ、6日目に最後のタスクを完了させることを目指します。
マルチタスク業務における問題点
#スイッチングコストの増加
#マルチタスクの「罠」。
それは、複数のプロジェクトを同時進行することで発生する「スイッチングコスト」です。
作業を中断し、別の作業に移り、再び元の作業に戻る。
この一見些細な行動が、時間と集中力を大きく奪います。
トム・デマルコ、ティモシー・リスター著の「ピープルウェア」によれば、別の作業から元の作業に戻った場合、元の集中状態に戻るには15分以上の時間が必要と言及しています。
つまり、1日に何度もタスクスイッチングを繰り返すことは、「最速で成果を出す」働き方とは真逆なのです。
午前と午後に2回ずつタスクを切り替えるだけで、1日の約1時間も無駄にしている計算になります。
この時間を残業に費やしているとしたら…?
並行するタスク数が増えると業務は遅延する
#マルチタスクの数が増えるほど、このタスクスイッチングの回数も増え、結果として生産性が低下します。
また優先順位をつけずにマルチタスクを続けると、特定のタスクの納期が際限なく遅れてしまう可能性があります。
マルチタスクの悪影響をゲームで体験
#本当にマルチプロジェクトが増え続けると納期は常に遅れ続けるのか?
簡単なゲームでマルチタスクの難しさを体感してもらおうかと思います。
ゲームの概要
#このゲームでは、マルチタスクとシングルタスクの作業効率の違いを体験します。
紙、鉛筆、ストップウォッチを準備ください。
準備として上図のような表を2つ作成してください。
- Project 1: 計算問題を12問解く
- Project 2: ○、△、□の3つの図形を順に12個描く
- Project 3: 子から亥まで順に十二支を平仮名で書く
ゲーム1:マルチタスク
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上図のように赤矢印の順番ですべてのプロジェクトを同時に、行ごとに書き込みます。
12行目まで書き終わる時間を測定します。
ゲーム2:シングルタスク
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上図のように赤矢印の順番で1つのプロジェクトに集中して、列ごとに書き込みます。
同じく12行目まで書き終わる時間を測定します。
ゲームの結果と考察
#ゲーム1とゲーム2の時間の差はどれくらいだったでしょうか?
- ゲーム1は書き込み完了までに120秒程度もしくはそれ以上かかったのではないかと思います
- ゲーム2は書き込み完了までに60秒程度もしくはそれより早い時間で書き終わったのではないかと思います
- 加えてゲーム2で書いている文字や記号はゲーム1より読みやすく、位置もそろっているのではないかと思います
ゲームの結果から、以下の点が明らかになります。
- シングルタスクの方が、マルチタスクよりも作業効率が高い
- マルチタスクでは、タスクを切り替えるためのスイッチングコストが発生し、作業時間が長くなる
- シングルタスクでは、集中して作業に取り組むことができ、品質も向上する
シングルタスクで業務を計画する!
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ゲームを終えたあなたなら業務の計画をどちらの方法でスケジュールしますか?
もちろん右ですよね!
マルチタスクを避けられない場合の工夫
#- うちはベンチャー企業なので様々な業務を同時にこなす必要があるため、1つのプロジェクトに専念することなんてできません
- プロジェクト共通した業務をこなすことが私の責務であり、この業務をできるのは社内に私しかいません
などの理由でマルチタスクを避けられない場合は下記のような工夫をしてみてはいかがでしょうか?
タスクを洗い出す
#タスクを重ね一番上だけを見る
#優先順位をつけて優先順位の低いタスクを下、優先順位の高いタスクを上にして付箋を重ねます。
下のタスクは今はやらないと判断し、一番上のタスクを選択し集中しましょう。
タスクを並べるのは悪手
#付箋をパソコンのディスプレイに貼って並べたり、順不同に一覧することは悪手です。
数多くのやるべきことに圧倒され、ストレスもたまり効率が落ちます。
おまけ
#10年ほど前、Webや本でマルチタスクの悪影響を知った時、学生時代のファミリーレストランでのアルバイトを思い出しました。
調理場でピザの具材(オニオン、ピーマン、ベーコン)を仕込んでいた際、私は1つの器に3つの具材を入れてから、次の器に取り掛かるという作業方法で進めていました。
チーフさんは私の作業を見て「全ての器にオニオンを入れて、次にピーマンを入れて、最後にベーコンを入れると早いよ。」と教わりました。
試してみると本当に効率が上がり、シングルタスクの効率の良さをその時すでに教えられていたのだなと気づきました。
まとめ
#この記事では、マルチタスクの「罠」から抜け出し、「最速で成果を出す」ための方法を解説しました。
シングルタスクを実践すれば、残業に悩む日々から解放され、定時退社も夢ではありません。
「もう残業しない!」働き方を実現するために、ぜひ今日からシングルタスクを試してみてください。