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ソーラーLEDドライバー「YX8018」を使ってみる

| 3 min read
Author: shuichi-takatsu shuichi-takatsuの画像

前回、ジュールシーフ回路を使って乾電池1本で白色LEDを点灯させてみました。
その後「ジュールシーフ回路」についてあれこれ調べてみると”ソーラーLEDドライバー「YX8018」”というチップを発見しました。
かなり昔から存在するもののようで、こちらのサイトに回路図やデータシートなどが載っていました。

今回はこの「YX8018」を使ったソーラーガーデンライトを調べてみましたので記事にしたいと思います。

100円均一で売っているソーラーガーデンライト

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今回は近所にある100円均一(キャンドゥ)で「2WAY ソーラー アクセントライト」(110円(税込み))を購入しました。

取扱説明書は灯光部の中に折りたたまれて入っていました。

プランターや地面などに突き刺す部分は以下のように組み立てて使うようです。
100円商品にしてはかなり良くできていると思います。

工具を使わずに各パーツを分解できるところまで分解します。

ソーラーパネルが取り付けられている頭の部分を裏返すと、小さなLEDとON/OFFスイッチが見つかります。
ソーラーパネルとLEDを動かすにはスイッチをONにする必要があるようです。

電子回路が組み込まれているパーツの分解

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メーカーからの注意事項には「電池交換や改造はおやめください」と書かれていますが、どうしても中身を知りたいので分解していきます。
普通のプラスネジなので、ドライバーで簡単に蓋を開けることができました。

ニッケル水素充電池が見えます。サイズは単4ですね。
容量は600mAhと書かれています。電圧は1.2Vです。ニッケル水素充電池としては容量がいくらか少ない気がしますが、100円均一で買えるだけありがたいと思うべきでしょうか。(最近は100円均一で充電池を見かけなくなりました)

電池ボックスはかなり簡素な作りですね。
これくらい簡素な作りにしないと全体を100円なんかでは作れないってことでしょう。
(このケースは防水だよね・・・それだけが心配)

充電池の下に基板が見えます。
基板はプラスネジ1本でケースに固定されているだけなので、さらに分解します。

YX8018Bチップ、インダクタ、LED、スイッチが載っているだけの簡単な基板でした。
インダクタは330μH、LEDは電球色のものでした。
ここで「YX8018」という型番のチップが登場します。
このチップが今回の主役「ソーラーLEDドライバー「YX8018」」です。

あれ?LEDの足に半田ゴミが付着していました。
このようなゴミがポロッと取れて、基板がショートしたりする危険性があるので半田ゴミは取り除いておくべきです。
(実際にちょっと触っただけでポロッと取れてしまいました)

YX8018のデータシートを確認する

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先ほど紹介したサイトから YX8018 のデータシートを確認します。
説明文の最初で型番を間違っていますが、気にしないでおきます。
このチップはソーラーパネルと充電池の利用に特化したもののようです。
回路を構成する上で、LED、ソーラーパネルの他にはインダクタのみ用意すればいいようです。
(以下、データシートから引用)

データシートに回路例も載っています。
今回の基板の回路図もおそらく以下のようなものだと思われます。

LEDに流れる電流量はインダクタの値を変えて対応するみたいです。
インダクタの値と流れる電流の関係は以下のようです。

基板から部品を取り外しました。
左:インダクタ
中央:LED(電球色)
右:YX8018

インダクタの値をチェッカーで確認したところ、約390μHありました。(パッケージに書かれている値からかなり乖離がありますが、とりあえず気にしません)
先ほどのインダクタの値とLEDに流れる電流の値を確認すると、LEDに流れる電流は5.0mA程度になると思います。
充電池(600mAh)が満充電されていれば、かなり長時間点灯するはずです。(電池の容量が容量詐欺などされていなければの話ですが)

ソーラーパネルを確認する

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ソーラーパネル部も確認します。
パネルから伸びているケーブル部はしっかりシーリングされているようです。
(ホットボンドで固めているっぽいですね)
ただし、水没試験はしていませんので、効果のほどはわかりません。

自室の蛍光灯の下にソーラーパネルを置いて、ソーラーパネルの発電電圧を計測してみました。
約1.3Vほどの電圧が確認できました。
1.2Vの充電池を充電するにはちょうどいい感じでしょうか。

LEDの点灯確認

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取り外した部品をブレッドボード上に配置して、LEDを点灯させてみます。

安定化電源装置から電圧を印加します。
LEDが点灯しました。

安定化電源装置から加えた電圧が0.9V以上でLEDが点灯し、0.8V以下でLEDが消灯しました。
印加する電圧を変更しても、以前作成したジュールシーフ回路のようにLEDが徐々に明るくなったり暗くなったりすることがなく、スイッチのON/OFFみたいな感じで消灯/点灯しました。

LEDを電球色から白色に変更

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個人的に電球色のLEDは好みではないので、普通の白色LEDに交換してみようと思います。

流れる電流量を安定化電源装置で確認します。
0.9Vを印加したときに、電流は4mA程度でした。

部品を元の基板に組み付けます。
LEDのみ電球色LEDから白色LEDに交換しました。

まあ、いい感じですかね。(ただの自己満足です)

昇圧された電圧波形を確認する

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0.9Vの電圧印加では白色LEDを発光させることはできません。
(発光させるには3.0V程度の電圧が必要)
LEDに印加されている電圧の波形を確認します。

2.5V程度しか印加されていないようですが、発光に必要な最低限の電圧は確保されているようです。(LEDにもよりますが、2.4V以下だと多分光らないと思います)

意外と綺麗に光ります

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元の電球色LEDのものと、今回白色LEDに変えたものを並べてみました。
意外と綺麗に光っています。
(電球色のものでも悪くはないですね)

まとめ

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100円均一恐るべし。
単4ニッケル水素充電池(600mAh)、インダクタ、YX8018、ソーラーパネル、電球色LEDとフレームが全部で110円(消費税込み)です!
今回はLEDに流れる電流が4mA程度なのでLEDの光量はとても小さいですが、インダクタを70μH程度にすればLEDに流れる電流が20mAくらいに増加するはずなのでもっと明るく光ると思います(その分、早く電池を消費しますけど)。
メーカーからの注意事項には「電池交換や改造はおやめください」と書かれているので、改造はあくまで自己責任ということでお願いいたします。
(やっぱり、電池の寿命が尽きたら即廃棄はさすがにもったいない)

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