Deno Fest(ディノフェス)参加メモ
はじめに
#さる2023年10月20日、聖地秋葉原にて Deno Fest(ディノフェス)が開催され、Deno 好きの筆者もこっそり現地参加してきました。
Deno Fest(ディノフェス) (2023/10/20 12:00〜)
公式ブログでもアナウンスされていました。
Register for Deno Fest Tokyo, October 20th 2023
YouTube でも同時配信され、アーカイブを閲覧可能です。
タイムテーブルは以下の特設サイトに載っています。
Deno Fest ディノフェス - presented by toranoana.deno
X のハッシュタグは、#deno_fest です。
スピーカーは Node.js と Deno の生みの親ライアン・ダール氏、Fresh のルカ・カソナート氏、Node 学園主催の古川陽介氏、Hono の和田祐介氏など豪華メンバーです。
全体の流れ
#ライアンさんの基調講演、続いて古川さんやルカさんのセッションを皮切りに全16セッションと盛りだくさんの内容でした。前後半にわたる「開発チームに聞こう」のコーナーもあり、Deno Company の日野澤さんが通訳を務めておられました。
印象に残ったところ
#ライアンさんの基調講演では、Deno の特徴をライブコーディングでデモしており、Deno がシングルバイナリで動作する点、TypeScript や testing、linter などを無設定で使える開発体験のよさを訴求されていました。また、現在オープンベータになった Deno KV や Deno モジュールを NPM モジュールとして簡単に公開できるツール dnt の紹介もありました。
古川さんのセッションでは、Node.js など JavaScript ランタイムの歴史を振り返り現在の状況を俯瞰する内容でした。Node.js、Deno、Bun などのランタイムが出てきたことで健全な競争が発生し、ブラウザ外のランタイムの仕様化団体 WinterCG が発足するなど、エンドユーザーに利点をもたらす流れになっていることが解説されていました。
和田さんのセッションでは、WinterCG による Web Standard の API のみで動作する Hono がどこでも動くという話をされていました。Cloudflare Workers とブラウザ内の Service Workder で同じ Hono のアプリを動かし、Cloudflare Workers のレスポンスを Service Worker がインターセプトしてブラウザから同じレスポンスを返すというデモを実演しておられました。
Deno Company の DevRel であるケビンさんが The state of web frameworks in Deno と題して、Deno で動作する Web Framework を7つ取り上げ、会場から募った回答者にミリオネア形式のクイズを出題しその特徴を紹介するというセッションで、豪華景品とともに大いに盛り上がっていました。
セッションでは Hono、Lume、Astro、Express、Docusaurus、SvelteKit、Fresh が取り上げられていました。
当サイトは SSG に Eleventy を採用していましたが、最近 lume にスイッチしました。Lume の入門記事も連載されています。
Lume入門
ディヴィーさんの FFI in Deno のセッションでは、Rust をライブコーディングして、FFI から呼び出し deno bench で測定するデモを実演しておられました。
その他、Deno KV を使ったアプリの開発、Deno の構造とコントリビュート方法の解説など興味深いセッションばかりでした。
個人的に面白かったところ
#- ライアンさんのライブコーディングで Copilot がガッツリとコードを生成していた
- ルカさんが Deno Deploy をホストしているクラウドを聞かれ、ユーザーから見たらただの Deno Deploy だから気にしなくていいと答えた(しっかりホスト先は教えてくれました)
おわりに
#Deno 開発者とユーザーによる Deno 愛あふれるフェスに参加できてよかったです。当日は会場で Deno のマスコットであるディノくんの鳴き声が流れ、オリジナルガチャも引けるなど盛り上がる仕掛けもたくさん用意されていました。素晴らしいフェスを主催してくださった虎の穴ラボの皆様に感謝したいと思います。
これからも Deno がどんどん盛り上がっていくよう、微力ながらこのサイトでも情報を発信していきたいと思いました。