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アジャイル開発現場におけるTips:同部屋イベント

| 2 min read
Author: makiko-nakasato makiko-nakasatoの画像

はじめに

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中佐藤です。今回も複数チームに関係することで、それも偶然生まれたTipsです。

スクラムイベントを行う時に、複数チームでも「同じ部屋」でやるといいよ、というお話です。経緯を含めて解説します。

きっかけ

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2チーム構成のプロジェクトです。チームが違うとは言え、普段の業務エリアは同じでした(こちらのコーナーが○○チーム、こっちは●●チーム、のように)。プランニングは、プロダクトバックログアイテムを割り当てるまでは両チームで、割り当てが完了したら普段の作業場所でチームそれぞれでタスク分けを行いました。デイリースクラムは基本的にチームごと、必要があればその後、両チーム代表者で共有の時間を取ります。スプリントレビューは全員でなので、ひとつの部屋です。このあたりは割とよくあるやり方だと思います。

さて、ちょっと困ったのがレトロスペクティブです。元々はスクラムマスター(各チームのひとりずつ)は別々の部屋でやろうとしていました。ところが、よくある話で会議室の予約が二部屋取れなかったのです。
取れたのは大きな一部屋のみ。やむを得ずこの一部屋で、こちらの壁で○○チーム、反対の壁で●●チーム、というレトロスペクティブのやり方になりました。これが結果的に意外とよかったのです。

何がよかったか

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よかったこと1つめ。プロダクトオーナーの動きです。その部屋の真ん中あたり(両チームの間)に陣取り、両方の様子を見ることができました。その際のレトロスペクティブは、開発者が主体、スクラムマスターがファシリテーションをしていたのですが、プロダクトオーナーに関する事項があると、その時はどちらかに呼ばれて気軽に参加できます。

よかったこと2つめ。ファシリテーション、特に時間のマネジメントです。その時には、それぞれのチームでレトロスペクティブを行った後、両チームの結果を共有することになっていたのですが、盛り上がっているレトロスペクティブって「終わり方」が難しいのです。せっかくいいディスカッションをしているのに、「時間だから」で打ち切るのはスクラムマスターも気が引ける。とはいえ、もう一方のチームを待たせるのも、とそれぞれのスクラムマスターが気を遣っているのが、よくわかりました。
そろそろ時間だな、でも盛り上がってるしな、とスクラムマスターが思った時に、ちらっと相手のチームに目をやる。ああ、あちらもまだ盛り上がっているっぽい。じゃあもうちょっとこのままでいいかとか、何だか先方は収束ぎみだ、じゃあそろそろこっちも、と締めにかかる。そんなファシリテーションが自然になされていました。

これは部屋が違っていれば難しかっただろうと思うのです。例えば、もう時間だからと打ち切って共有の場所に集まったのに相手チームがなかなか来ない、こっちは時間を守ったのに、みたいな微妙な行き違いが発生しがちです。
同じ部屋でやるの、結構いいね、という話になり、その次からはあえて一部屋だけを予約するようになりました。

みなさんのチームでは

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同じような状況はみなさんの場合もあるでしょうか。単一チームの場合と同様、複数チームの場合もチーム内のつながりは強いですが、チーム間にも緩やかなほどよいつながりが必要です。この「ほどよさ」がうまく現れた例だと思っています。
この場合は2チームですが、チーム数が増えても結構有効では、と感じています。「全員が入れる大きな部屋」を準備するのが逆に難しくなるかもしれませんが。

リモートワークの場合、完全に同じことはできませんが、アイコンの場所に応じて声の大きさが変わる(相手のアイコンと近ければ近いほど声が大きく聞こえる)ツールもあるので、これを使うという手もあります。
重要なことは、複数チーム間の行き来がしやすいことだと思います。そのため例えばZoomを使う場合なら、別々のZoom会議を立ち上げるのではなく、同じ会議でブレイクアウトルームを分ける、かつ参加者が自らルームを行き来できる設定にするのがよいでしょう。
その上でスクラムマスターはあえて時々相手のルームを覗きに行く、スクラムマスター以外もちょっと相手のルームにゲスト参加する機会を作る、などの工夫は必要でしょう。

「ゆるやかなつながり」を「声」に求める必要も実はないのかも、と思っています。例えばMiroのようなホワイトボードツールで、このエリアは○○チーム、こっちのエリアは●●チームと決めておいて、相手のチームの様子も目の端で見えるようにしておけば、相手の様子がわかります。まだ、付箋にみんないろいろ書いていそうだとか、動きが落ち着いてきたなとか。
みなさんの環境でできることを、考えてみてください。

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