2025年版!VS Code で Java 開発環境を構築する

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Author: yasuhiro-endo

はじめに

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時代の流れは速いもので、「2024年版!VS Code で Java 開発環境を構築する」で、VS CodeのJava環境構築が紹介されてからのいくつかの改善がなされました。今回はそれらを紹介します。

Extension Pack for Java Auto Configの利用

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今回も結論から言ってしまうと 「Extension Pack for Java Auto Config を入れましょう」で終わりです。

Extension Pack for Java Auto Config - Visual Studio Marketplace

この拡張パックの内訳は以下のようになっています。

素のVS Codeに「Extension Pack for Java Auto Config」を入れるだけで、Javaアプリor SpringBootアプリを作るための準備はほぼ完了です。言ってしまえばVS Code版「Pleiades All in One」という内容になっています(実際にこの拡張はPleiadesチームによって開発されています)。

「Extension Pack for Java」と「Spring Boot Extension Pack」は2024年版で解説されているので説明は割愛します。

JDKの自動構成

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この拡張のメインの機能です。この拡張は内部に複数のJDK(少なくとも 3 つの LTS バージョンと最新バージョン)を含んでいます。フォルダを開いたときにMavenプロジェクトなどが含まれている場合は、最適なJDKを使うように自動的に構成されます。またmavenやgradleも含まれているので、これらをインストールしなくても開発を始めることができます。

VS Codeからターミナルを起動するときも、各JDK環境に合わせたターミナルを立ち上げることができます。

terminal

Windows環境での日本語文字化け対策

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Windows環境でJavaアプリを実行するとターミナルへのログの出力が文字化けすることがあるので、対策をします。

JDK18以降を使っている場合

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JDK18以降のデフォルトの文字コードはUTF-8です。一方でターミナルのデフォルトの文字コードはMS932のため文字化けが起こることがあります。
これを解消するには、ターミナルの文字コードを強制的にUTF-8にします。
レジストリエディタを立ち上げて
\HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Command Processor
を開きます。

ここに以下のような値を作成します。

  • 値の名前:Autorun
  • 値のデータ:chcp 65001 > nul

regedit

最後の部分は「null」ではなく「nul」であることに気を付けてください。

JDK17以前を使う場合

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上記の設定をしたままでJDK17以前を使うと、JDKの文字コードはMS932で、ターミナルはUTF-8なので文字化けが起こります。
そこで以下のような環境変数を設定してJDKの文字コードをUTF-8にします。

JAVA_TOOL_OPTIONS=-Dfile.encoding=UTF-8

environment

追加の拡張

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Extension Pack for Java Auto Configが追加するその他の拡張について見ていきます。

XMLの入力支援をしてくれます。例えば、タグの上にマウスカーソルをホバーさせるとスキーマにかかれたドキュメンテーションを表示するなどの機能があります。
maven_parent

コードやコメントのスペルチェックをしてくれます。
spell_checker

ソースコード中のTODOやFIXMEを一覧表示してくれます。
todo_tree

HTMLやCSSなどの確認に便利な簡易サーバーです。
HTMLファイルを開いた状態で、画面右下の「Go Live」を押すと、ブラウザでHTMLを表示してくれます。
Live Reload機能によりHTMLを書き換えるとリロードなしでブラウザに修正が繁栄されます。
live_server

末尾空白のハイライト表示と削除をしてくれます。
trailing_spaces

インデントのハイライト表示をします。
indent_colored

CSVファイルのハイライト表示をします。
csv_colored

さいごに

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Extension Pack for Java Auto Configによって、これ1つインストールするだけで、Javaアプリ/SpringBootアプリの開発環境が整うのは便利になったと思います。
EclipseやIntelliJ IDEAなどの統合環境に比べると機能面で劣るところもあります。一方、VS Codeは無料で動作が軽く、しかもAI対応が統合環境よりも早いことを考えると、Java開発環境としてVS Codeを使うのもありだろうと思います。

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