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新米スクラムマスターの思考メモ(その5 まとめ)

| 3 min read
Author: hiroaki-taka hiroaki-takaの画像

はじめに

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前回の記事よりも少し間が空いてしまいました。先月末で社内案件のスクラムチームから離れ、本業の教育案件の方に戻りました。

このシリーズの最終回として、私がスクラムについて感じたことをまとめてみたいと思います。今回も個人的主観を多分に含んでお送りします(笑)。

なお、Sprint Review や Refinementについては、今回は執筆を見送ることにしました。ということで、この記事が本シリーズの一応の最終回となります。

スクラムマスターと開発者の兼任

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一般的に言われていることですが、スクラムマスターと開発者の2足の草鞋はやはり難しかったです。その理由としては、よく言われるように、私の発言がスクラムマスターとしてのものなのか、それとも開発者としてのものなのか曖昧になりがちだったためです。

それ以上に難しいと感じたのは「視野」の違いです。開発者として作業しているときは、ある程度目の前のタスクに集中して取り組まなければなりません。しかし、スクラムマスターとしてはチーム全体を俯瞰して見る視野の広さが重要だと感じました。どうしても実装しているときには、目の前のことに集中しすぎて視野が狭くなっていたときがあったと思います。

一方で、スクラムマスターと開発者の2足の草鞋を履いていたからこそ、スプリント中のチームの状況を把握できていた面があり、Retrospectiveなどに活かせた面もあったかなと感じています。ただし、チームメンバーからどう見えていたかはわかりません。スプリントの問題点について話したとき、「お前が言うな」と思われていたかもしれません(苦笑)。

そういう意味では、スクラムマスターと開発者の2足の草鞋を履くには、ある程度の図々しさが必要なのかもしれません。

私としては、「世間で言われているほど、スクラムマスターと開発者の兼業は悪ではない」という印象でした。

スクラムマスターの「中立」の意味

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インターネットでスクラムマスターについて調べてみると、「中立」というキーワードがよく見られます。スクラムマスターは中立的な立場にいること、中立であることが好ましいと言った論調です。

スクラムマスターと開発者を兼業していたこともあるかもしれませんが、私の「中立」の解釈は少々違うものでした。スクラムマスターとして「中立」の立場にいて満足するのではなく、POと開発者のパワーバランスが「中立」となるように振る舞うことが正解だと感じています。イメージとしては、POと開発者が乗ったシーソーを、どちらか一方に傾きすぎたときには水平に戻すよう立ち回る感じです。ただ単にスクラムマスターが「中立」でいることがチームを良くすることにつながるとは、私にはあまり思えませんでした。

余談ですが、シーソーを水平に保つためにPOには「Retrospective出るのやめて」と言ったことがあります。今思うと、我ながら暴走したような気がします(笑)。

アンチパターンは本当にアンチパターンか?

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これまで、書籍やインターネットでスクラムやスクラムマスターに関する知識を得たり、色々な方に話を伺ったりしました。得られた情報をそのまま鵜呑みにしてはいけないということはSprint Planning編でも記載しています。

今更ながら、一般論とは異なるもの、特にアンチパターンについては、ただ文献や伝聞でアンチパターンだと分かっているからといって選択肢から外さない方がいいなと思いました。向き合うべきなのは「自分の中の知識」よりも「今のチーム」。今のチームに適した方法であるかどうかを軸に判断すべきだと思います。

さいごに

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私は元々アカデミック出身で開発経験がないため、開発者として実装経験をバリバリ積むことが社内案件に携わった理由でした。しかし、スクラムマスターを経験することで、自分自身の視野がより広がったと感じています。単なる開発者として実装スキルを磨くよりも、私自身にとって何倍も価値ある経験ができたと思っています。

一方、社内案件から半月経ったいまでも、「もっとこうすればよかったなあ」、「あそこは失敗したかなあ」などスクラムマスターとしてうまく立ち回れる方法があったのではないかと考えることもあります(今この記事を書いている瞬間もまさにそうです)。

今後は研修講師の方に戻りますが、Retrospectiveのファシリテーションの経験などは、研修のファシリテーションにも活かせそうです。それ以外にも、今回のスクラムマスターの経験をうまく転用して、研修講師としてもレベルアップできればと思っています。

このシリーズは一旦今回で最終回となります。ただ、この記事を書いている中で、もう一本記事を書いてみたくなりました。今回の社内案件のスクラムは、教育の場としても位置づけられていました。機会があれば、「スクラムと社員教育」についても自分の考えを発信してみようかと思います。

何はともあれ、このシリーズは一旦締めようかと思います。どうもありがとうございました。

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