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メイン講師体験記(その2 研修期間中編)

| 3 min read
Author: hiroaki-taka hiroaki-takaの画像

はじめに

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こんにちは。教育グループの高です。先週に引き続き、新人研修のメイン講師に携わった経験について記載したいと思います。第2回は、主に研修期間中についてです。

このシリーズの過去の記事は以下の通りです。

研修期間中の1日の流れ

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1日の流れは以下の通りです(あくまでも今回私が携わった案件の場合です)。

時刻 内容
8:00 ~ 出社@Teamflow
8:10 ~ 8:30 講師打ち合わせ(1)
8:40 ~ 17:00 研修
17:20 ~ 18:00 顧客担当者様との打ち合わせ
18:00 ~ 19:00 講師打ち合わせ(2)

出社(環境について)

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今回の研修は、Zoomを活用してオンライン研修を実施することになりました。そのため、講師間のコミュニケーションも、オンライン上で取る必要があります。具体的には、以下のツールを使ってコミュニケーションを取りました。

  • Slack(テキストチャット)
  • Teamflow(バーチャルオフィス)

Slackは知名度が高いツールなのでご存知の方も多いと思います。Teamflowはバーチャルオフィスツールの一種です。以下の画像に示すように、オンライン上に仮想オフィスが用意され、その場で講師間のコミュニケーションを取りました。

Teamflow

稀にネットワーク回線の問題で、コミュニケーションを取りにくい面もありましたが、全体的に見ると、円滑にコミュニケーションを取れたのではないかと思います。ただし、咄嗟のコミュニケーション(一言二言で済むようなこと)は、やっぱり対面の方が取りやすいですね。

講師打ち合わせ

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講師間の打ち合わせは、前述のTeamflow上で朝夕の2回実施しました。打ち合わせ内容は概ね以下の通りです。

  • 本日の講義進行
  • 受講者状況の共有
    • 重点的にフォローした方がよい受講者
    • 事前に分かっている欠席者・遅刻者の確認
  • フィードバックシート(受講者にその日の研修について自由に記載して頂くシート)の内容確認
  • チーム編成の検討(演習はチーム単位のブレークアウトルーム内で実施するため)
Column

ブレークアウトルームはZoomの機能の1つで、ミーティング参加者を複数の少人数グループに分けることができます。

「メイン講師は講義だけしているのでは?」と思われるかもしれません。しかし、研修運営など色々と気にかけなければいけないことがあります。個人的な意見ですが、視野を広く保たなければならないなと改めて感じました。

ちなみに、はじめてのメイン講師ということで色々不安だったので、打ち合わせはついつい長くなってしまいました…。

研修

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研修中は、メイン講師なので当然講義進行が中心です。もちろん、実際に出社しているわけではありません。しかし、毎日長時間話しているので体力的には大変だなと感じました。

また、集合研修とは異なり、オンライン研修では、こちらから積極的に受講者にアプローチしていかなければ、受講者の情報を拾うのが困難です。この点は、サブ講師のときから強く感じていたことです。メイン講師になってもその意識は変わらず、ブレークアウトルームを巡回して受講者の情報を拾うように意識しました。

メイン講師を実際に担当してみて、受講者が躓いた点も色々と見えてきました。Javaの範囲で、受講者が苦戦していたと感じた点は以下の通りです。おそらく、講師経験者の方は同様の内容を挙げるかと思います(機会があれば、プログラミング未経験者や自信がない方向けに、解説記事みたいなものも書いてみたいと思います)。

  • メソッド呼び出し
  • クラスとインスタンス
  • 値渡しと参照渡し(要はオブジェクト型の変数の扱い)
  • 例外処理
  • 継承
  • ポリモルフィズム
  • インタフェース

これは100%私の主観になりますが、プログラミングを理解するためには、以下の力が必要だと感じています。

  • 論理的に考える力
  • 抽象的な概念を捉える力
  • 大規模なプログラム(=実開発で扱う規模)になったときのメリットをイメージできる力

1点目については、ほとんどの方が同じ意見だと思いますので割愛します。

2点目については、インスタンスというのはコンピュータの中の話です。実際に私たちの目の前には見えません。実際に目に見えないものを、しっかりと自分の中に落とし込めるかが重要だと思います。

3点目については、どちらかといえば講師の腕の見せどころかと思います。研修ではどうしても、文法的な理解を定着するための小規模な演習を実施しがちです。学んだ知識が実際の開発でどのように利用されるのか、どのようなメリットがあるかをイメージすることが重要です。例えば、インタフェースなどは、実際に分担作業がないと、インタフェースのメリットを理解できないと思います。次にメイン講師をする機会があれば、この点を意識させ、もっと上手く教えられるよう、工夫しなければならないと感じています。

Column

インストラクショナルデザイン

インストラクショナルデザイン(Wikipedia)とは、一言でいえば「理論に基づいて研修・講義を設計すること」になります。インストラクショナルデザインに用いられる理論は様々ですが、共通する要素として、以下の5点が挙げられます。

  1. 現実におこりそうな問題に挑戦する(Problem)
  2. すでに知っている知識を動員する(Activation)
  3. 例示がある(Show me)
  4. 応用するチャンスがある(Let me)
  5. 現場で応用し、振り返るチャンスがある(Integration)
    (出展:鈴木克明,「研修設計マニュアル 人材育成のためのインストラクショナルデザイン」, 北大路書房, 2015, p33)

個人的には、新人研修では 1.を受講者に意識させるのが難しいと感じました。なぜなら、開発経験がないので、現実に起こりそうな問題がイメージしにくいためです。この部分を上手く教えられるようにすることが自分自身の課題かなと思います。

顧客担当者様との打ち合わせ

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案件によって異なる部分ですが、今回メイン講師を担当した案件では、顧客担当者様との打ち合わせの機会が毎日ありました。打ち合わせというよりも、進捗状況や受講者状況の報告会に近いイメージです。その中で、気になる受講者についてどのように対応するかは、顧客担当者様と相談して決めることになります。我々だけで解決するのではなく、顧客担当者様と連携しながら円滑に研修を進めることも重要だと思います。

おわりに

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少々内容が拡散してしまった部分もありますが、メイン講師体験記(その2 研修期間中編) と題して、主に研修期間中についてお話してきました。

次回は、研修終了後の事後作業についてお話できればと思います。

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